茨城県の中学受験を考えているんだけど、なんとなく学校の名前で決めても良いのかな・・・。
日立一中の公開授業って、どんな感じなのかなぁ?行けなかったから不安・・・。
こんな人のための記事です。
以前、茨城中学校のオープンスクールへ参加したときの体験を紹介しました。
たぶん気のせいではないと思うのですが、茨城県の中学受験に関する情報は少ないです!
そう思うのは、かえるだけではないはず・・・!
茨城県では、2022 年度までに中高一貫校が多く開設されます。
~2019年度 :小瀬、並木、日立第一
2020年度(5校):太田第一、鉾田、鹿島、竜ヶ崎第一、下舘第一
2021年度(3校):水戸第一、土浦第一、勝田
2022年度(2校):下妻第一、水海道第一
(出展:茨城県教育委員会)
しかし、インターネット上でそれぞれの学校や、受験に関する情報が少ないことが現実です。
塾に頼るしかないのかなぁ・・・
とりあえず、茨城中学校のときと同じく、情報を手に入れるためには現地調査ということで、公開授業へ参加してみました。
この記事では、日立第一高等学校付属中学(日立一中)の公開授業へ参加したときの感触を、主観を交えて紹介します。
日立第一高等学校付属中学(日立一中)の概要
日立一中の特徴
目指す学校像がホームページで紹介されています。
やっぱり、組織の目指す姿は理念を見るのが手っ取り早いね!
- 6年間の継続的・計画的な教育活動を通じて,豊かな人間性と確かな学力を育成し,高い志をもって広く社会で活躍するための基礎を培う学校
- 異学年交流などを通じてコミュニケーション能力を育成するとともに,学校行事や部活動を通じてスポーツや芸術文化の資質を高めることのできる学校
- 日立・東海・つくば等の地域の知的資源やSSH,SELHiの実績を生かして,特色ある科学教育と国際教育を推進し,科学技術を担う人材,国際社会で活躍できる人材を育成する学校
ちょっと、長い・・・かな?
曖昧な表現を排除していくと、
- 豊かな人間性と確かな学力を育成
- コミュニケーション能力を育成
- スポーツや芸術文化の資質を高める
- 科学技術を担う人材、国際社会で活躍できる人材を育成
となります。
前半の2行は、教育機関であれば一般的な表現と思いますが、後半の2行が特徴的です。
つまり、「スポーツ」「芸術」「科学技術」「英語」にもリソースを投入する、としています。
これは、とても魅力的です。
確かに、廊下などに「〇〇大会入賞」の貼り紙が多くみられました。
受験に関係ない能力を伸ばせるのは、中高一貫校の強み!
さらに、グランドデザインを読み解くと、より具体的な方向性が見えてきます。
- 高い志
「ノブレス・オブリージュ」の精神に基づいたリーダーシップ
「自主・自律」の精神 - 科学する心
高い知識を基盤にした「思考力・判断力・表現力」
科学的根拠に基づいたディスカッション能力
自ら学ぶ豊かな探求心 - 未来を拓く力
最後まで諦めない「やり抜く力 (GRIT・度胸)」
グローバル社会に対応した国際教育
「文武両道」の精神
ここでは、学力(スキル)に言及していません。価値観やコンピテンシー(行動の方向性)に言及しています。
かえるの価値観と近いから、とても共感しやすい
次に、せっかくなので併設されている「日立第一高等学校」の理念を見ると、
- 誠実勤勉なれ
- 剛健質実なれ
- 規律礼儀を正しくせよ
- 自治独立につとめよ
- 和衷協同せよ
となっています。
興味深いのは、「自治独立につとめよ」です。とても良い理念だと思います。
校則がゆるくて、学生生活を自由気ままに過ごすことが出来そう。
学生を信用することが前提の理念だね。
建物の外観
上の写真が、日立一中の外観です。見えない位置にグラウンドや体育館があります。伝統を感じさせる外観が個人的には好印象でした。
公開授業の当日は、赤色の矢印で書かれた場所(学生の下駄箱がある場所)から校舎の中に入りました。
また、体育館とグラウンドは非常に大きく、グラウンドは先日行った茨城中学よりも圧倒的に大きかったです。このことからも、運動部に力を入れていることが分かります。
一緒に行ったかえるの子供は、見た目にあまり惹かれなかったみたいだけどね・・・
残念だったのが、今回の公開授業では図書室が見られなかったことです。本好きな人にであれば、受験のモチベーションアップになると思うのですが、仕方ないです。
残念だけど、今回の公開範囲に含まれていなかったよ
日立一中までの行き方
かえるは今回、JRを使って日立駅まで行き、その後は徒歩で日立一中まで行きました。
日立駅~日立一中まで
歩いたルートはこんな感じです。
登下校を想定して、大通りを選んで歩きました。車が頻繁に通っているため、暗くなる時間帯に歩いても、危険はあまりなさそうです。
上の Google Map では、徒歩で 16 分の記載がありますが、実際に測定すると 17~18分程度でした。
公開授業の当日は雨が降っていたので、それが影響したかもしれません。
大人の足で急ぐと、もう少し短い時間で行けそう
海が見える駅「日立駅」
日立といえば、絶景の日立駅です!実はかなり楽しみにしていました。
・・・のですが、当日は雨だったので期待した景色をみることができませんでした・・・。
とても残念!
時間と天候を選べば、こんな綺麗な場所になるんですよね。
2012年にグッドデザイン賞、2014年には鉄道関連では唯一の国際デザインコンペティション「ブルネル賞」の優秀賞を受賞したとのことです。
よく分からないけど、すごそう!
晴れてさえいれば、日中でも美しい水平線を見ることができます。
しかも、ストリートピアノが置いてあるので、ピアノを弾ける人であれば、さらに気持ちの良い場所になる思います。
この絶景を見ながら登下校できるのは、正直うらやましい!
公開授業の感触
公開授業の概要
日立一中の公開授業は、
- 2019 年
申込期間:9/9~10/9
開催期間:10/12(土) ①9:40~10:35,②10:55~11:50
定員 :明記なし - 2020 年
申込期間:9/4頃(気が付いたら始まっていた) ~10/5
開催期間:10/10(土) ①9:40~10:35,②11:55~12:45
定員 :①150名,②150名
で行われました。
COVID-19 の影響で、2020 年は実施しないかもと思っていましたが、例年通りの期間で実施されました。私は ① 9:40 ~ 10:35 の時間帯に参加です。
一応、申込みの期限は設定されていますが、定員が来たら申込みを締め切るため、早めの申し込みが必須となります。
定員 150 名だったけど、実際に参加された人は 60 ~ 70% くらいだったよ
私は余裕をもって到着したため、入口周辺で待つのではなく、少し奥に入ったところの体育館近くで時間をつぶすことになりました。
また、事前連絡の中には書かれていませんでしたが、当日の持ち物として、校内を歩き回るための上靴と、下靴を入れる袋が必要です。
なお、入口 (下駄箱) から入ってすぐのところに受付があり、その横には制服を見られる場所があります。落ち着いた良い雰囲気の制服でした。
そして、公開授業開始の 15 分くらい前から教室へ自然と移動が開始。当日の配布資料は、一般に公開しているものと、公開授業用として特別につくられたものです。
公開授業用として作られた資料では、公開授業の内容と、構内の地図が書かれています。
良かった点
授業が面白い
ここは好みがあるかもしれませんが、かえるは英語と社会が特に面白かったです。
英語では、日本語を極力使わない授業の形式で、英語学習のポイントを押さえている良い授業でした。
社会では、ワークショップを行っていて、仮想的な市民と議会を作って、それぞれの立場で問題点・課題・解決策を提案するものでした。
見ているだけでも楽しかったから、参加したらもっと楽しそう、と思ったよ
数学では、Wi-Fi を使用した授業のチャレンジがとても素晴らしいと思いました。
生徒全員 (40人くらい) に、モバイル端末を持たせて、決められたディレクトリへお題の解答を動画形式で保存させるもの。
残念だったのは、Wi-Fi の電波干渉を想定できていなかったことです。
狭い空間で 40 人が Wi-Fi を使ったため、干渉が無い場合と比べて伝送速度が下がり、配信している動画がカクカクしていました。
でも、授業自体はとても楽しめたよ!
学生の生の声が聞ける (見える)
廊下の壁に、学生によって書かれた部活動の紹介が書かれていました。
また、学生の1日のスケジュールが書かれている掲示も興味深かったです。
例えば、北茨城、ひたちなか市、日立市、東海村から通っている人が、朝何時に起きて、夜何時に帰るなど、日常の様子が書かれていました。
今の生活と重ねてみることで、子供の未来を想像しやすくなるね
教師と学生の質が分かる
この年になるまで、色々な教育機関やセミナーを体験してきました。
講師として、教える立場になったこともあります。
こんな私が愚かにも教師の方々を見て感じたのは、非常に高いコーチングのスキルを持たれていることでした。
授業の説明の仕方や、雰囲気の水準が、非常に高いと感じました。
また、その授業を受ける学生の質も高かったです。
最近の中学校って、こんなにレベル高いんだ・・・と、個人的にも気づきを得られたことが良かった点です。
受験をしなくても入学できる、別の中学校の授業風景を見てみたいと感じたよ・・・
悪かった点
あまり子供の関心を惹くことが出来なかった
これはむしろ、当然の結果なのかも・・・
公開授業を実直に行った結果、子供の関心を惹くことがあまり出来なかった、というものですが、これは当たり前の結果かもしれません。
個人的には、小学生には授業の内容が難しすぎて、あまり良く分からなかったのだと思っています。
そう考えると、公開授業は子供に見せる必要はあまり無いのかもしれません。学校の雰囲気を把握できたので、目的を十分に達成したと考えています。
親の心はガッチリ掴んだけどね!
募集要項を配布してくれれば良かった
2020 年の公開授業は、10 月 10 日に実施された一方で、募集要項の配布がそのわずか 3 日後の 10 月 13 日~ となっています。
配布場所が、日立一中の校内のみとなっているため、時間の足りないサラリーマンとしては、公開授業と同時に配布して欲しかったです。
受験の準備に時間がかかるから、タイミングを合わせるのが難しいのは分かるんだけど・・・
まとめ:公開授業は発見が多い
今はインターネットを使うことにより、色々な情報を得ることができます。
しかし、もし中学受験を予定していて、受験を考えている中学校に興味を少しでも持っているのであれば、公開授業は絶対に参加した方が良いです。
子供の教育は、とても大切です。
そのため、人から聞いたり、インターネットで書かれているような二次情報だけでなく、自分の目と耳で感じて、良し悪しを自分で判断する必要があります。
オープンスクールや公開授業では、数少ない生の情報を得る機会ですので、積極的に参加した方が良いと思いました。
インターネットにない資料を配布してくれることもあるしね!
ご参考になりましたら幸いです。
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