この記事では、資産の運用実績を紹介します。
長期投資の一例として、参考・指標にしていただければと思います。
過去の資産実績は、こちらをご覧ください。
投資目的・方針
私の投資目的は老後資金の確保です。
また、投資方針は米国株式インデックスへの長期積立を主軸としています。
- 基本的にバイアンドホールド、売ることは考えない
- 主戦場は米国株式 ETF
- 米国株式インデックスへの積立投資を行う
- 相場下落局面で、追加購入を行う
コモディティ、新興国株式、高配当株式など、割安であれば何でも
投資目的、方針の詳細は、こちらをご覧ください。
》“となりの億万長者” の投資目的と方針
資産の運用実績
現在の資産合計は、約 4945 万円です。
概要
金融資産の内訳
運用実績
詳細
今月も変わらず、約 22.5 万円を米ドルへ変えて VTI へ積立投資しています。
10 月も先月に引き続き、ボラティリティの高い相場でした。
年初から続く、米国株式の相場の悪さが継続しているものの、一時的に S&P500 が上昇しています。
私の資産は、円安により増えたように見えていますが、ドルベースではかなり減っています。
今は買付のチャンスを探っているよ。
ドル円チャート (USD/JPY)
次に、ドル円チャートを見てみます。
10 月のドル円は、9 月から続く財務省の円買い介入で一時的に円安が止まっています。
米国の利上げが進む一方で、日本は利上げに消極的です。
そのため、さらに円安が進む可能性があります。
》【止まらない円安とインフレ】個人ができるただ1つの対策
円安はもう少し続きそう。
ドルインデックス (DXY)、円インデックス(JXY)
ドル円チャートだけだとよく分からないので、ドルと円の価値をそれぞれ見てみます。
このチャートは、ドルインデックス (DXY) と円インデックス (JXY) を重ねたもので、青色が DXY、赤色が JXY です。
ドルインデックスは、複数の主要通貨に対する ドル (USD) の価値を示した指数で、分子がドル (USD) 、分母が複数の主要通貨になっています。
つまり、ドルの価値が上がるとドルインデックス (DXY) のチャートは上がって、ドルの価値が下がるとチャートは下がります。
これは、円インデックス (JXY) にも、同じ考え方が使えます。
10 月も DXY の上昇と、JXY の下落が継続しています。
今年はドルの強さと日本円の弱さが続くね。
S&P500 チャート
年初から下落し続けてた S&P500 は、8 月にピークしたあと、200 日移動平均線にタッチして下落に転じています。
10 月に年初来安値を更新したあとは、急激にリバウンドして、100 日移動平均線にタッチしているところです。
中期的に見ると、ダウントレンドに変わりはありません。
今回のベア相場は長期戦になりそう・・・。
経済・政治ニュース
- トラス英首相、辞任を表明 就任から45日で在任期間は最短
- ダリオ氏、ブリッジウォーター経営権を取締役会に譲渡
トラス英首相、辞任を表明 就任から45日で在任期間は最短
イギリスのトラス首相が、就任から 45 日で辞任を表明しました。
在任期間は史上最短となります。
トラス政権は、大規模な減税と大幅な借り入れ増額を発表していました。
しかし、利上げによるインフレ抑制中の財政拡張という矛盾が、逆にインフレを増長させてしまうとして、政策に批判が集中。
ポンドやイギリス国債価格の急落により金融市場が混乱したことで、「信任を果たせない」として辞任につながったようです。
引き締めとバラマキの政策矛盾は、日本にもあるよね。
ダリオ氏、ブリッジウォーター経営権を取締役会に譲渡
世界最大級のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者、レイ・ダリオ氏が経営権を手放しました。
レイ・ダリオ氏は、著名な投資家でもあり、思想家でもあります。
相場動向に関する優れた洞察力、素晴らしい運用成績により、世界中の投資家から注目を集め続けてきました。
2021 年に出版された「Changing World Order」は非常に興味深く、和訳されることを心待ちにしています。
レイ・ダリオの思想が好きなんだよね。
Guide to the Markets 4Q 2022
今月は J.P.Morgan から定期的に発行されているレポート “Guide to the Markets” を紹介します。
このレポートは、世界の経済成長率、企業景況感、各アセットのバリュエーションなどが書かれており、3 か月ごとに発行されます。
ここでは、米国株へ長期投資している人の目線で、興味深い情報をピックアップしていきます。
今回紹介するのは “4Q 2022” です。
以前、”3Q 2022″ を紹介しましたので、こちらも参考にしてみてください。
》【資産実績】2022年7月 (+294万円)
世界株価の割高、割安
このグラフは、世界株式指数の株価収益率 (PER) をあらわしたものです。
低ければ割安、高ければ割高を示しています。
ここ数年の傾向として、他の国より米国の PER が高いことがわかります。
そのため、米国株式においては今の PER は 2004 年以降の平均値 (15.6) くらいで、まだ割安水準とはいえません。
一方で、欧州、日本の株価は 2004 年以降のレンジでは割安であることがわかります。
特に日本の PER は最低値に近いよ。
経済と株価の長期トレンド
このグラフは、米国の失業率と S&P500、景気後退期 (リセッション) のトレンドをあらわしています。
景気後退期 (リセッション) とは、半年にわたり景気が後退することをいいます。
このグラフから、失業率がボトム (極小点) になった後、「必ず」リセッションが発生していることがわかります。
一方で、直近の失業率は歴史的に低い水準にあり、2022 年 9 月あたりがボトムになっています。
2023 年はリセッションになりそう。
今までの歴史において、リセッション期間における S&P500 は、
- 一貫して下がり続ける
- ボトムをつけて上昇する
のどちらかです。
また、このグラフによると、平均的なリセッションの期間は 0.9 年です。
これらのことから、2023 年前半くらいまでは、株価の下落に耐える必要があるかもしれません。
予想なんて当たらないけど、来年も厳しい相場になるのかなぁ・・・。
弱気相場の歴史
このグラフは、S&P500 における過去の弱気相場をあらわしています。
一般的に強気相場と弱気相場の定義はあいまいですが、ここでは、
- 弱気相場:直近高値から 20% 値下がりした期間
- 強気相場:弱気相場と弱気相場の間の期間
としています。
2022 年 1 月から始まった弱気相場は、2022 年 9 月末の時点で期間と下落幅が、0.7 年 / -25.2% となっています。
期間だけで言えば、すでにコロナショックを上回りました。
下落幅はリーマンショックの半分くらいです。
今は弱気相場の真っ最中だね。
一方で、過去の弱気相場における期間と下落幅は、平均 1.2 年 / -35.7% となっています。
最長は 2000 年の 約 2.5 年 / -50% です。
平均的には、あと半年くらい弱気相場が続きそう。
現在の米国株価と 5 年後のリターン
このグラフは、横軸 S&P500 の予想株価収益率 (PER、12か月先) と 5 年後のトータルリターンをあらわしています。
2022 年 9 月末時点の PER は約 16 倍です。(点線のところ)
これによると、5 年後のリターンがプラスになる確率は高いことがわかります。
リターンのばらつきは 0 ~ 20% くらい。
日本円の平均為替レートは、28 年間で最低水準
このグラフは、1994 年から直近までの平均値=100 とした場合の、各国における平均為替レートです。
「平均為替レート」は「実質実効為替レート」を使っています。
実質実効為替レートとは、貿易量や物価水準などから通貨の実力を測る指標です。
つまり、他の通貨とくらべて、各国の通貨が割安なのか割高なのかを見ることができます。
着目したいのは一番左、日本のグラフです。
直近の日本円の為替レートは、1994 年~ 2022 年の 28 年間で最低水準です。
日本のインフレ率が低い状態で日本円の価値が下がることは、日本が世界とくらべて貧しくなっていることを示しています。
》【止まらない円安とインフレ】個人ができるただ1つの対策
また、中国、米国、インドが過去最高に近い水準になっていることにも注目です。
今は中国、米国、インドの通貨が強いってことだよ。
S&P500 と 1 株利益 (EPS)
このグラフは、米国 S&P500 と 1 株利益 (EPS) をあらわしたものです。
EPS は、1 株でどれだけ利益を上げているかを数値化しています。
EPS を使って、株価を以下のようにあらわすことができます。
株価 = EPS (企業の実力値) × PER (投資家の期待値)
上のグラフを見ると、S&P500 の EPS は 2023 年以降も上がり続けることが予想されています。
そのため、S&P500 が下落した場合は、買い向かうことが適切と考えられます。
問題はどこまで S&P500 が下げるか、なんだけど。
まとめ:積立投資を続けつつ、下落局面で買い増しをする
- 積立投資を継続する。
- 下落局面で買い増しをする。
今の米国株は、金利の上昇とともに少しずつ「お買い得」な状態になっています。
しかし、FRB のインフレ退治がいつ完了するか、将来を誰にも予想することはできません。
そのため、割安と判断したタイミングで買い向かうことが適切と考えています。
一括投資を行うタイミングは、こちらの記事をご参考ください。
》どっち? 積立投資 vs 一括投資【実例あり:組み合わせて併用する】
以上から、自分で決めたルールにしたがった積立投資を続けて、株価の急落局面で買い増しすることが 2022 年 11 月の短期的な方針となります。
下落相場は買い向かうチャンスだね。
ご参考になりましたら幸いです。
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