投資って、どうやって勉強するんだろう?やっぱり Youtube やブログかなぁ?
投資の勉強は何から、どのくらいやれば良いのかわからない・・・。
こんな人のための記事です。
投資って、やり始めるときが一番悩みますよね。
だって、損をしたくないから!
Youtube やブログ界隈では、インデックス投資や高配当株投資などの長期投資がよく紹介されています。
》【どっち?】インデックス投資と高配当株投資の組合せが最強の理由
早く始めないと、機会損失になるよ! (投資は自己責任だけど)
そんなこと言われても、どのくらいの金額で、いつ、何を買えば (売れば) 良いのか初心者には難しいですよね。
私は 2008 年頃にリーマンショックで大きな損失を経験した、(ある意味?) 投資のベテランです。
今は長期投資で 4000 万円以上の資産を運用しています。
》【資産実績】2022年8月 (+33.5万円)
この記事では、長期投資において勉強があまり意味を持たない理由を説明したあと、「それでもこれだけは・・・」と感じたおすすめの本を紹介します。
記事を読むことにより、投資初心者の人は投資で成功する確率を高めることができます。
また、すでに投資している人は、自分の投資スタイルを見直すきっかけを手に入れることができます。
適切な投資先を選ぶことができれば、長期投資が多くの投資家にとって最適解になる一方で、長期投資には勉強があまり必要ではないと私は考えています。
正確には、勉強の意味があまりない、ということだけど。
長期投資の勉強にあまり意味がない3つの理由
投資はお金を道具として使うため、たくさん勉強することがあるように思えます。
しかし、インデックス投資などの長期投資に限れば、実はあまり勉強する必要がありません。
勉強時間と投資成績は比例しないから
投資の勉強時間を増やしたからといって、投資成績が良くなるとは限りません。
このことは、歴史が証明しています。
まず最初に、投資の種類として、アクティブ運用とパッシブ運用があります。
- アクティブ運用は、積極的に売買する投資方法
- パッシブ運用はその逆で、ほとんど売買しない投資方法
バイアンドホールドやインデックス投資は、パッシブ運用になるよ。
長期投資では、パッシブ運用を行います。
つまり、投資商品の売買をほとんど行わず、バイアンドホールドを行います。
一般的に、アクティブ運用よりパッシブ運用のほうが、投資成績は良いです。
パッシブ運用 (S&P500) とアクティブ運用 (株式投資信託) の比較
少し情報が古いですが、この表は 2013 年末までの 20 年間における、S&P500 と株式投資信託の運用成績平均を比較しています。
なお、S&P500 は、米国の代表的な 500 銘柄で構成された指数です。
この表からわかるのは以下のことです。
- S&P500 は、株式投資信託の運用成績を平均的に上回る
- 広く分散された S&P500 を買って、ずっと持つ (バイアンドホールド) 戦略は優れている
- アクティブ運用でパッシブ運用を上回ることは、プロでも至難の業
また、最近の調査でもこの事実に修正はありません。
アクティブ運用がパッシブ運用の成績を上回った割合は、2018 年 12 月までの 10 年間で、約 24% にとどまっています。
パッシブ運用 (買って放置) するだけで、投資成績はプロの約 75% を上回るよ。
投資は「習うより慣れろ」だから
投資は習うよりなれろ、です。
本を読んで勉強するより、実際に投資をして失敗したほうが、覚えることは多いです。
こちらの記事で、少額投資のメリットを紹介しました。
》【今すぐ始める】少額でも投資をしたほうが良い 15 のメリット
失敗しても取り戻せるように、まずは少額から投資することが重要です。
ざっと思いつくだけで、少額投資のメリットはこれだけあります。
- 勉強したり、調べる力が身につく
- 証券口座を作ること自体に意味がある
- 銀行や証券会社の手数料に詳しくなる
- 税金に詳しくなる
- 経済や政治ニュースに詳しくなる
- 株式で儲ける方法が色々あることに気づく
- チャートの動きが直感で分かるようになる
- 不労所得の喜びに気づく
- 投資が生活を豊かにしてくれることに気づく
- アクティブ投資のリターンが低いことに気づく
- 給与の大切さに気づく
- 福利の強さに気づく
- 投資の失敗を早く経験できる
- 長期の積立投資が最強だと気づく
- お金の将来価値に気づく
また、著名な投資家であるウォーレン・バフェットは、「投資の世界に見逃し三振はない」と言っています。
すべての球をスイングする必要はなく、狙い球が来るまでいくらでもストライクを見逃すことができる、というものです。
個人投資家の最大の強みは「待てる」ことです。
市場へ参加しても焦る必要はないですし、現金を増やすことに集中してもかまいません。
頻繁に売り買いするから、アクティブ運用の成績は悪くなるよ。
投資を続けることが重要だから
投資で絶対に避けたいのは、市場からの退場です。
長期投資は、複利を利用した投資方法です。
》【人生が変わる】長期投資のリスク管理 具体的な5つの方法
元利 (元金+利子) 合計の変化
複利は元金だけでなく、利子にも利子がつきます。
元金と利子をあわせた金額が n 乗で増えていくため、運用期間が長くなるほど、爆発的に資産が増えます。
複利があまりにも強力なため、物理学者のアインシュタインは、複利を人類最大の発明と呼びました。
また、イスラムの金融では、この強力な複利を利用した金利が禁止されています。
他人を搾取しすぎてはならないとされているようです。
複利を利用した借金は、借りた人を地獄へ落とすよね。
複利の恩恵を受けて、じわじわ利益をあげるためには、市場へ参加し続ける必要があります。
そこに必死さは必要なく、心をすり減らす必要はありません。
心の余裕を持つことが、勉強をすることよりも重要になります。
長期投資の初心者におすすめの本5選
ここまでで、長期投資には勉強があまり意味がないことを説明してきました。
しかし、勉強はしたほうが好ましいです。
Youtube やブログを見て勉強するのも良いですが、個人的には体系的に勉強できる書籍がおすすめです。
それでは、私がおすすめする本を紹介していきます。
ウォール街のランダム・ウォーカー
初版は 1973 年、全米累計 150 万部を超えたベストセラーです。
本書の主張は、「インデックス投資がベスト」というシンプルなものです。
この本では、ほかの投資方法がなぜインデックス投資に劣っているか、データを示して論理的に説明している点が特徴的です。
また、本書の中では、
- 過去の動きから、将来の動きや方向性を予測することは不可能
- チャート分析は理論的におかしい
- プロの運用成績は、ダーツを投げて選んだ銘柄の成績と大して変わらない
など、世の中のファンドマネージャーを痛烈に批判しています。
難しい数式はほとんどなく、グラフや表を多用しているため、初心者にも理解しやすい1冊です。
インデックス投資といえば、この本だよね。
敗者のゲーム
世界で 100 万部を超えたベストセラーです。
本書も、「インデックス投資がベスト」を主張しています。
「ランダム・ウォーカー」と異なるのは、インデックス投資の具体的な運用方法に言及している点です。
本書の有名な一節に、「投資家は稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない」というものがあります。
これは S&P500 で試算すると、
- 過去 72 年間のうち、ベストの 5 日を逃すと、利益は半減する
- 過去 10 年間のうち、ベストの 90 日を逃すと、22% の損失が発生する
などの事実にもとづいています。
本書では、この一節に代表されるような、有益な情報がちりばめられています。
具体的にインデックス投資を検討されている人にとっては、興味深い1冊になると思います。
バイアンドホールドの確信が持てるよ。
投資の大原則
本書は、「ランダム・ウォーカー」と「敗者のゲーム」を執筆した、2人の筆者の共著です。
似たようなことが書かれているため、「ランダム・ウォーカー」と「敗者のゲーム」を読んだ人には不要かもしれません。
本書の主張は「投資は単純明快にシンプルにする」です。
その基本ルールは以下のとおりです。
- お金は若いうちから定期的に貯める
- 会社と国の資産形成プランに参加する
- 低コストのインデックスファンドを使う
- 自分にあった資産配分を、年1回見直す
- 自分の決めた投資方法を守り、市場の値上がり (値下がり) は気にしない
また、本書では KISS (Keep It Simple, Sweetheart) ポートフォリオが紹介されています。
筆者の1人であるチャールズ・エリスの提案するポートフォリオは、私のポートフォリオに近いですね。
》【資産実績】2022年8月 (+33.5万円)
なお本書では、投資先として VOO のような S&P500 インデックス連動のファンドは推奨していません。
さらに分散の大きい、VTI (全米株式) や VT (全世界株式) を推奨しています。
具体的な投資配分、投資先を提案しているところも、本書の魅力の1つです。
VOO と VTI って、ほとんど同じチャートなんだけどね。
バフェットの教訓
まず最初に、ウォーレン・バフェットとは、極端に集中した銘柄への長期投資を行い、資産を築いた人です。
世界一、有名な投資家かもしれません。
本書の著者は、このウォーレン・バフェットではなく、義理の娘とお弟子さんです。
バフェットの近くで聞いてきた言葉をまとめたものが本書となります。
バフェットの言葉は有名であり、汎用性が高いため、何年か投資の世界にいると、自然に覚えてしまいます。
そのため、本書の内容に目新しいものはないかもしれません。
しかし、バフェットの言葉に込められた本質は非常にシンプルで、共感できるものが多いです。
投資し始めたころは、バフェットの言葉ってあまり共感できなかったかな。
サイコロジー・オブ・マネー
本書は上で紹介した本より最近、2021 年に出版されました。
「投資に唯一の正解はない」、これが本書の主張です。
本書では、具体的な投資手法には言及しておらず、お金に関する普遍的な真理が書かれています。
一方で「普遍的な真理」は、それぞれの立場によって変わります。
このことを、本書では「おかしな人は誰もいない」と表現しています。
頭がおかしいと思えるようなお金の使い方をする人はたくさんいます。
例えば、
- 金貨を石のように使って水切りをする人
- 還元率 45% の宝くじに大金を突っ込む人
- 株の配当金を再投資せずに散財する人
はたから見るとおかしいと思うかもしれませんが、その人にとってはちゃんとした説得力を持っています。
その人にとって何もおかしくはなく、それを理解できない人にとって見ると「頭がおかしい」になります。
なぜなら、あなたがこれまで経験してきたことは、世界で起きたことの 100 億分の 1 に過ぎませんが、あなたの考え方の8割を作っているから。
勉強のできる頭の良い人が、良い投資判断をしたかというと、それは違います。
お金に対する価値観、生まれた場所、年代などの経験によって、投資判断を行います。
- 人のお金の使い方にとやかく言ってはダメ
- 大切なのは、自分がちゃんと判断できていること
- 多様な意見を認めよう
- ファイナンスに関しては唯一の正解はない、自分にとって有効な答えがあるだけ
これらが本書の主張となります。
哲学的な内容だよね。
まとめ:長期投資の勉強にあまり意味はないけど、勉強は楽しい
この記事では、長期投資において勉強があまり意味を持たない理由を説明したあと、「それでもこれだけは・・・」と感じたおすすめの本を紹介しました。
投資ではお金を道具として使うため、たくさん勉強することがあるように思えます。
しかし、長期投資に限れば、実はあまり勉強する必要がありません。
勉強をあまりしなくても、愚直に、機械的に運用を続けるだけで資産を増やすことができます。
とはいえ、最低限の勉強はしたほうが好ましいです。
そこで、私の独断と偏見で選んだおすすめの本を紹介しました。
長期で資産を運用する方法は、Youtube やブログで色々紹介されています。
しかし、個人的には、この記事で紹介した本を読んでおくだけで十分だと思います。
投資を続けるためには、楽しくやるのが一番大切!
ご参考になりましたら幸いです。
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